前回の記事では、ニキビ跡には「赤み」「色素沈着」「クレーター」の3つのタイプがあり、それぞれ原因が全く違うことをお伝えしました。

前回の記事では、ニキビ跡には「赤み」「色素沈着」「クレーター」の3つのタイプがあり、それぞれ原因が全く違うことをお伝えしました。

2025年9月8日 0 投稿者: かっさん

▼前回の記事はこちら
【ニキビ跡の原因解説】クレーター、赤み、色素沈着…あなたの跡はどのタイプ?

原因がわかったら、次はいよいよ実践編です。
この記事では、それぞれのニキビ跡のタイプ別に、

  • セルフケアでできること(おすすめの成分や習慣)
  • セルフケアの限界と、美容皮膚科を頼るべきタイミング

について、具体的に解説していきます。

ニキビ跡のケアは、残念ながら一朝一夕にはいきません。でも、自分の跡に合った正しいアプローチを続ければ、少しずつですが肌は応えてくれます。焦らず、じっくり取り組んでいきましょう。

①「赤みタイプ」のケア:とにかく鎮静&保湿!

ニキビの炎症が、まだ肌内部でくすぶっている「赤み」タイプ。ここでのケアの目標は「徹底的に炎症を鎮め、肌が穏やかに回復するのを助けること」です。

有効なセルフケア

【おすすめの有効成分】

  • 抗炎症成分:「グリチルリチン酸ジカリウム」や「アラントイン」など。肌荒れを防ぐ効果が期待でき、敏感肌向けの製品によく配合されています。
  • ビタミンC誘導体:抗炎症作用のほか、コラーゲンの生成を助ける働きもあります。赤みと、これからできるかもしれない色素沈着の両方にアプローチできます。

【日々の習慣】

  • 摩擦レスなケア:洗顔も保湿も、とにかく優しく。スクラブやピーリングなど、刺激の強いケアは絶対に避けましょう。
  • 徹底した紫外線対策:紫外線は炎症を悪化させる原因になります。日焼け止めは毎日必ず塗りましょう。

【このタイプの見通し】
肌の奥の組織が破壊されていなければ、ターンオーバーと共に数ヶ月~1年ほどで自然に薄くなっていく可能性が高いタイプです。諦めずに丁寧なケアを続けましょう。

②「色素沈着タイプ」のケア:美白ケア&徹底したUV対策!

茶色いシミになってしまった「色素沈着」タイプ。ここでの目標は「これ以上メラニンを作らせないこと」「できてしまったメラニンを排出すること」です。

有効なセルフケア

【おすすめの有効成分】

  • 美白有効成分:「ビタミンC誘導体」「トラネキサム酸」「プラセンタエキス」などが代表的。これらはメラニンの生成を抑えたり、排出を促したりする働きがあります。「美白」や「シミ対策」と書かれた医薬部外品を選ぶのがおすすめです。
  • ターンオーバーを促す成分:「レチノール」や「グリコール酸(AHA)」なども有効ですが、刺激を感じることもあるため、肌の様子を見ながら慎重に取り入れましょう。

【日々の習慣】

  • 命がけの紫外線対策:このタイプにとって、紫外線は最大の敵です。少しの油断が跡を濃くしてしまいます。SPF値の高い日焼け止めを毎日塗り、帽子や日傘も活用しましょう。
  • バランスの取れた食事:肌の生まれ変わりを助けるビタミンA・C・Eなどを意識して摂ることも大切です。

【このタイプの見通し】
根気よくケアを続ければ、半年~数年かけて薄くなる可能性があります。ただ、何よりも紫外線対策を怠らないことが大前提です。

③「クレータータイプ」のケア:セルフケアの限界と美容医療

肌がデコボコになってしまった「クレーター」タイプ。ここでお伝えしなければならない、少し厳しい現実があります。

一度できてしまったクレーターを
化粧品などのセルフケアで
元通りにすることは、残念ながら不可能です。

クレーターは、肌の土台となる組織が破壊されてしまった状態です。化粧品が届くのは肌の表面(角質層)までなので、土台を修復するほどの力はありません。

セルフケアで「できること」

では、セルフケアは全く無意味かというと、そうではありません。セルフケアの目標は「これ以上悪化させないこと」そして「肌全体の状態を良くして、少しでも目立ちにくく見せること」です。

  • コラーゲン生成をサポートする成分:「ビタミンC誘導体」や「レチノール」配合の化粧品を長期的に使うことで、肌のハリをサポートします。
  • 徹底した保湿:肌がしっかりうるおい、ふっくらすることで、影が目立ちにくくなり、クレーターの凹みが少しだけ浅く見える効果が期待できます。

本気で治すなら「美容皮膚科」へ

クレーターの凹みを根本的に改善したい場合、美容皮膚科での治療が唯一の選択肢となります。

代表的な治療法には、以下のようなものがあります。

  • ダーマペン:極細の針で肌に微細な穴を開け、肌が自ら治ろうとする力(創傷治癒能力)を利用して、皮膚の再生を促す治療。
  • フラクショナルレーザー:レーザーで肌に点状の穴を開け、同じく創傷治癒能力を利用して、新しい皮膚への入れ替えを促す治療。
  • ケミカルピーリング:薬剤を塗布して古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを整える治療。浅いクレーターに有効な場合があります。

これらの治療は費用も時間もかかりますが、セルフケアでは得られない効果が期待できます。まずは無料カウンセリングなどで、専門医に相談してみるのがおすすめです。

まとめ:跡のタイプに合わせた適切なケアを選ぼう

今回は、ニキビ跡のタイプ別ケア方法について解説しました。

ケア方法のまとめ

  • 赤みタイプ鎮静&保湿のセルフケア。長引くなら皮膚科へ。
  • 色素沈着タイプ美白ケア&徹底したUV対策。濃くなる前に皮膚科へ。

ニキビ跡のケアは、時間との戦いです。特にクレーターは、時間が経つほど治りにくくなると言われています。

「この跡、どのタイプだろう?」と迷ったり、セルフケアでなかなか効果が出なかったりした場合は、一人で悩まず、できるだけ早く専門医に相談してくださいね。それが、美肌への一番の近道です。

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